じっくりあじわうブログ

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投票という団体戦において一人一人ができること

      〜慶応の選挙を通して気づいたこと〜

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 こんにちは!

 今月の21日、参議院議員通常選挙がありますね。SNSでも地道に盛り上がってきたのではないでしょうか?

 自分の所属している慶応大学ではちょっと前に塾生代表選挙が開催されました。その結果を見ながら自分が感じた選挙に関する気づきがあったので共有しようと思いブログを作成しました。

 急いで作ったので穴あきチーズちゃんかもしれませんが、気になる所や感想があればコメントに書いていただけたら嬉しいです。

 

 

自分にとって選挙とは?

 

 まず、皆さんは選挙とはどういうものだと思っていますか?自分は自分や周りの人の生活を作る活動だと思っています。自分がいいのではないか?と思う政治家を選び、その人が選ばれるとそっち寄りに政策や予算が割かれていくことで自分のありたい生活の土台に近づいていくと思っています。
 公約や政見放送などで話していることと実際にしていることが当てはまっていない場合もあります…。だから今までの活動やその人の話し方・雰囲気など…信頼できるのか、ぼやっと言っていないかよく分析しなくちゃいけないと思います。(今や改ざんが多いと思うのでなかなか信用できる情報なのか見極めるのは難しそうですが…)だから神経使うし疲れるな〜、でもちゃんとやっておくだけ得られることがあるな、と思っています。

 皆さんにとって選挙、政治はどんなものでしょうか?

 

 

 

慶応の選挙で起きたこと/そして学んだこと

 

慶応では塾生代表選挙というものが6月末に開催されました。それを通して学んだことは結論から言うと、「いかに『自分の推しの立候補者を推す人』を選挙に向き合わせるのか、投票させるのか」ということです。当たり前かもしれませんけどね…。

 そう感じたことを時系列順に話していきます。時間がない方は、振り返り、学んだことへ進んでください。

 

 

立候補者に関して

以下の二つのURLを見てみてください。

 

  • 候補者一覧
    こちらには立候補者に関して軽く書かれています。公約のところを読んでいただけたら幸いです。一覧って言っても3人だけなのでぱって終わります。
    https://keio-zenkyo-election.jimdo.com/%E5%80%99%E8%A3%9C%E8%80%85%E6%83%85%E5%A0%B1/

  • 討論会
     2時間もある討論会ですが、それぞれの公約に話すところ(5:57~17:01)でも見ていただけたら話している雰囲気などもわかってくると思います。後半には質疑応答コーナーもあるのでそこでも人の雰囲気がわかりやすいかもしれません。
    https://keio-zenkyo-election.jimdo.com/

 

 

見ていただけましたか?

 

自分から見た3人それぞれについて説明していきます。

  • 前田 稔さん
     慶応ボーイという言葉が似合いそうな政策だと思いました。
     自分たちの就職や社会的地位を守る。そのブランドを守るための合理的な手段として「社会貢献」と思いついたように見えました。それに実際慶応に入るときに就職がうまくいくように…と思って入った方には人気がありそうですよね…。その方々の本音を上手く引っ掛けているなと思いました。
     また、直接選挙をやめ、全塾協議会(生徒会みたいなもの)で指名制にする、ということに関して、一部の人で決めるのは独裁になりうるのでは?と思いました。塾生全員環境を作るのなら直接選挙にした方がいいと思う。塾生のための全塾協議会にするのであれば、大変かもしれないけどに塾の運営をよく知らない方にも分かるように情報開示して寄り添うなどの方が、一部の人で運営するより理にかなっているのではないでしょうか?

  • 若林卓実さん
     慶応の特徴である三田会などの強固なつながりを残していきたい。そのために楽しい学生生活を送ってもらって所属意識と大学/三田会への感謝を。平和主義で素直な方なのだな、としみじみ感じました。
     政策は抽象度が高いか、逆に変に具体的な政策でした。体育会とのつながりを本人からはひしひしと感じました(昔何回か話す機会があって、そのときにも)。

  • 椎木 里佳さん
     苦しんでいる生徒に手を差し伸べる政策で、個人的には一番推しでした。今までも署名活動など解決していこうと行動していたからこそ見えている現状を把握しているような方でした。一つ目への共感が強く、問題に向き合う姿勢も素敵だと思いました。起業することが全てではないと思いはしますが、教育をしようと取り入れるのはいいと思いました。苦しい状況、落ちぶれてしまうことなんて、自分たちの生活のすぐ隣にあると思います。そうなってもやり直せる社会、助け合える社会になったらいいと思いました。

 この候補者の説明を読んだらバレてしまったかも知れませんが、自分は弱者に寄り添える社会ができたらいいなと思い、椎木さんに投票しました。

 

 

投票結果

結果は以下のようになりました。

 

No.1 前田じん     1936票(39%)   

No.2 若林卓実     1464票(29.5%)

No.3 椎木里佳     1188票(23.9%)

白票              375票 (7.6%)

 

投票率       16.02%

 

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前田さんが当選しました。

 

 

振り返り、学んだこと

 この結果を見て、反射的に「あ、慶応ってこういうことか…」と思い込んでしまいました。でもそれは違う!その感想は甘いと思いました。

 なぜ今回、この結果になったのか考えてみました。そうすると意外と単純なことに気がつきました。弱者を助ける社会にしたい、と思う慶応生が少ないのではありません。正確には「弱者を助ける社会にしたいと思い、且つ、『投票した慶応生』は少ない」ということです。

 前者の意見で直感的に見てしまった割合は上にあげている図のようになっていると思います。

 しかし、今回の慶応生を正しく分けると図のようになります。

 

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 この図を見ると、討論会で前田さんがおっしゃっていた「直接選挙にするのは無駄だ」って言いたくなる気持ちも少しわかります。計算して割合を見ると少し恐ろしさを感じました。だけど、できれば踏ん張って前田さんが元々掲げていらした、「より選挙に参加してくれる慶応生を増やす」という方向で進んでいただきたかったな〜、と蚊帳の外から思っています。

 自分で書いていて「確かに」って思ったことなのですが...。そもそも学校のために思って立候補していただいた御三方、皆さん立候補をしていただき本当にありがとうございます。みんなのために環境を作ろうと思い行動を起こす…そもそものその姿勢への感謝は忘れてはいけないのかもしれない…。まあ、候補者皆さんの本心は見えないので一概には言えないのでしょうけど…。

 

 さて少し脱線しましたが、これをみて、選挙で自分がしたい世界を実現していくには「いかに『自分の推しの立候補者を推す人』を選挙に向き合わせるのか、投票させるのか」ということが大事だと思いました。
 前田さんには全塾協議会や選挙、そして、慶応のブランドから上手く世渡りしていきたいと思う方々に支持されたと思います。そしてその方々の多くは投票をしていそうです。勝ち組の多くは構造を分析していそうですよね、だから政治の大切さは実感しているのかも…。若林さんは体育会のコミュニティや三田会など、明確な支援してくれるコミュニティがありそうです。そこに宣伝をしていけば効果的でしょう。さて、椎木さんを推す方はどれくらい投票したのでしょうか?

 

 

隠れた可能性

 今、日本で特に投票に取り組んでいない人はどんな方々だと思いますか?自分の予想では、投票に取り組んでいない大きなグループの一つとして「貧困層」があげられるのではないでしょうか?
 なぜ「貧困層」の多くが投票していないと思ったのか。理由はパッと考えただけでも大きく3つあるのではないでしょうか?

 

 一つは昔は投票してたけど、なかなか自分の思い通りにいかなくて、政治への期待がない、世の中は本当は変えることができないと思い混み、諦めているから。なかなか成功体験がないと取り組めませんよね…。


 二つ目は自分の状況が悪いのは自分のせいと抱え込んでいるから。今はなかなか世知辛い発言が多いように思います。それを聞いた真面目な人は「他人に頼ることなんてできない!」や、「自分が悪いんだ…。」と抱え込み、国や周りに支えてもらうなんてできない、と思ってしまうのかもしれません。そしたら政治がどうなろうと気になりませんよね。

 そこに対して思うのは、誰かの必要になるために生きなくちゃいけないわけではない。そして、社会で活躍していると言われている方も、その方自身の力だけで上手くいっているわけじゃありません。家族の環境、機会など自分の環境が自分の思考/過ごし方/そして機会に大きな影響を及ぼします。そしてそれを通してその人の現状ができていると思います。そのため、人の本質はあまり変わらないのでは?と思っています。なので、自分の今まで積み上げてきた経験を受け入れて、周りと比較せず素直に自分がしたいことをやっていくのがいいのかな?と思いました。国が社会保障を設ける理由はきっと「人が苦しい状況になっても、幸せになれるように支えるため」だと思います。だから、誰しも幸せになっていいんじゃないかな?って思いました。(上から目線な書き方になってました、嫌な気分になった方がいたらごめんなさい)

 

 三つ目は、二つ目に近いかもしれませんが、そもそも政治がもたらす影響を意識していないから。二つ目は「国に頼っちゃいけない」でこの三つ目は「そもそも存在や価値に気づいていない」という違いです。

 自分に余裕がないときはついつい問題発見に力を注がずに、解決という行動に移行しがちです。そして、的外れな努力をして、結果に結びつく可能性が低くなる(まあ、それはどこでもよく陥りがちなことかもしれませんが...)。生活が切羽詰まっていると、自分の今の生活を維持するだけでいっぱいなので…より問題発見、原因究明に力は注ぎにくくなりがちです。時間だけでなく精神的にもしんどい。そして、余裕がない方で真面目に努力できる人であればあるほど、「何か資格を取ろう」など目に入った解決に取り組むのではないでしょうか?頑張ることができちゃうし、取り組んでいる最中は、「自分は将来に向かって頑張っているから大丈夫」と安心できるのだと思います。問題発見や原因究明に力を注ぐのはしんどいし難しいでしょうけど、今後長い目で見るとその忙しさや辛さを変えることができる。長期的な変化が起きるものだと思っています。

 

 

 長々となりましたが、これらの理由で生活が苦しい方々は選挙に向き合っていないのではないか?と予想しています。そして、この層が選挙に向き合うと投票結果に大きな変化が起き、「弱者に優しい政治」に変化していくのでは?と思いました。そこがおもろい…。

 

 

 

どんな方法があるのか?

 自分と同じような社会にしたい方々も選挙に向き合うためにはどうすればいいのでしょうか?

 いくつか方法があると思いますが、身の周りの人とシェアすることが手頃で温もりのある方法ではないでしょうか?

 今まで自分は投票というと自分一人で政治家一人一人を分析することに徹していました。今の日本ではそれでは結果に結びつきにくいのではないでしょうか?自分の身の回りの人とともに、政治家/政党について調べて話すことを通して、政治に向き合うことが良いのではと思いました。理由は「一人でがっつり調べて判断する」ということから「みんなで調べて、議論を通して判断する」ということへ、負担がかなり減っていきます。且つ、会話を通して思考が深まっていくと思いました。心の許せる人、友達や家族などと投票活動をシェアすることで地道に変化が起きてきそうな気がします。

 そして、現在生活に苦しんでいる方には特に選挙の大切さを伝えるということから始めることで、社会に変化が起きていきそうだな…。

 

 少し余裕のある自分たちが(特にブログを読む時間がある方は少しは余裕があると思います。違ってたらごめんなさい。)ちょびちょび周りの方を巻き込んでいくことで確実に世界は変わっていくのではないか?と思いました〜〜

 

 

 以上です。

 今回自分が思ったことは、多分、選挙に向き合っている人にとっては当たり前のことなのかもしれないです。でも、誰かのためになったらいいなと思いあげてみました。

 感想や、意見などコメントしていただけたら幸いです。